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武田 哲明
日本機械学会第8回動力・エネルギー技術シンポジウム講演論文集, p.199 - 202, 2002/00
周囲から加熱される水平円管流路内に銅線を挿入して空気の強制対流により冷却する場合の熱伝達と圧力損失特性を実験的に調べるとともに、高空隙率多孔体を挿入した水蒸気改質器の性能及び構造の検討を行った。その結果、200以下の低温条件下でも平滑円管の場合に比べて熱伝達率は約1.5倍に増大した。一方,摩擦係数も8倍程度増大したが、加熱壁温度の上昇に伴って、伝熱促進効果は増大する傾向にあることを確認し、高温域では放射伝熱により更なる伝熱促進が得られるため、従来の伝熱性能を低下させずにコンパクトな熱交換器の開発が可能であるとの見通しを得た。
稲垣 嘉之; 大内 義弘; 藤崎 勝夫; 加藤 道雄; 宇野 久男; 林 光二; 会田 秀樹
JAERI-Tech 99-074, p.63 - 0, 1999/10
HTTR熱利用系として、天然ガスの水蒸気改質(反応式:CH+HO=3H+CO)による水素製造システムが計画されている。HTTRと水蒸気改質システムの接続の前に、安全性及び制御性の実証、水素製造性能の確認等を目的として、HTTR水銀製造システムの1/30スケールモデルである炉外技術開発試験装置の製作を進めている。炉外技術開発試験装置は、中間熱交換器から下流の主要機器を模擬したもので、原子炉の代わりに電気ヒーターを使用して110Nm/hの水素を製造する能力を有する。水蒸気改質器は、水蒸気改質により水素を製造する主要な機器である。炉外技術開発試験装置の水蒸気改質の製作においては、ヘリウムガスからの熱の有効利用並びにコンパクトな構造を目指して、バイヨネット型触媒管の採用、触媒管外表面に設けた直交フィンによるヘリウムガスの伝熱促進等の工夫を行った。また、伝熱促進を行うためには触媒管の肉厚を10mm程度にする必要があるため、触媒管の設計においては、ヘリウムガスとプロセスガスの全圧を考慮する全圧設計ではなく、両者の差圧をもとに触媒管の肉厚を定める差圧設計を適用した。この設計方法は、高圧ガス保安協会より初めて認可された。また、水蒸気改質器は可燃性ガスと電気ヒーターを内蔵することから防爆構造とした。本報告書は、炉外技術開発試験装置の水蒸気改質器の構造、触媒管差圧設計及び防爆構造の認可にかかわる内容について述べたものである。
宮本 喜晟; 塩沢 周策; 小川 益郎; 秋野 詔夫; 清水 三郎; 羽田 一彦; 稲垣 嘉之; 小貫 薫; 武田 哲明; 西原 哲夫
IAEA-TECDOC-1056, p.191 - 200, 1998/11
日本原子力研究所では、高温工学試験研究炉(HTTR)を用いて核熱利用系の実証試験計画を進めている。HTTRに接続する最初の熱利用系は10MWの熱によるメタンガスの水蒸気改質システムを選定している。このシステムに用いる水蒸気改質器の性能を向上させるため、バイオネット型触媒管及びヘリウムガスと触媒管表面の伝達促進構造を採用している。熱利用系をHTTRに接続する前に必要な安全審査等のため、炉外技術開発試験を行う。この試験は、電気ヒータでヘリウムガスを加熱するHTTR熱利用系の1/30規模の試験装置を用いて実機の制御性、運転特性等を把握する。試験装置の製作は今年から着手されており、2001年から試験を実施する。一方、熱利用系の基盤研究として熱化学法ISプロセスによる水からの水素製造研究を進め、実験的に水素の発生を確認した。
奥山 邦人
JAERI-M 87-007, 100 Pages, 1987/02
高温ガス炉の核熱を利用した熱交換器型水蒸気改質器の基本特性を解析するためのシュミレ-ションモデルを開発した。本モデルは加熱ガスのヘリウムガスからプロセスガスへの熱伝達及び反応速度を考慮した1次元モデルである。前報告において、解析モデル、数値計算手法及び計算例を示し、その特徴について述べた。本報告では、このモデルに基づき、改質器内部のガス温度、反応速度、熱流速、水素生成量などに対する運動条件(入口ガス温度、圧力、流量)、触媒活性、ヘリウムガスからプロセスガスへの熱伝達、そして反応管の大きさが及ぼす効果について調べた結果を報告する。
奥山 邦人; 井沢 直樹; 下村 寛昭
JAERI-M 86-090, 35 Pages, 1986/06
高温ガス炉の核熱を利用した水素製造システムにおいて重要な機器である熱交換機型水蒸気改質器の基本特性を解析するためのシュミレ-ションモデルを開発した。本モデルは、加熱ガスのヘリウムガスからプロセスガスへの熱伝達及び化学反応速度を考慮した1次元モデルである。本報告では、先ず解析モデルと数値計算手法について述べ、次に計算結果の例として、ガス温度、反応速度、平衡達成度、熱流束などの反応管に沿う分布を示し、それらの特徴について述べる。